お金を借りた場合、返済時には元のお金に加えて、利息分を上乗せして支払う必要があります。この利息がどの程度の割合で決まってくるのかを表したものが、金利です。そんな金利が、どのようにして決められるのかを解説します。
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金利を比較するポイント
金利は低い方がいいでしょうし、同じ金額を借りるなら少しでも安くなる方が良いのはすべての人の願いでしょう。金利が低いのかどうかを判断するための情報として、借入時の金利の目安や、どの程度の金利が妥当かについて解説します。
低金利の目安は
結論から言うと、低金利の水準は、14.5%を目安にすると良いとされます。金融機関によっては、より低金利で貸し出すことを売りにしている場合もあります。しかし、金利が低い分、特典や利便性の面で不便な場合もあるので、注意が必要です。
金利以外の特典や利便性を残しつつ、低金利でサービスを提供してくれるための目安が、14.5%なのです。
適用金利表と上限年率を比べる
金融業者によっては、金利の範囲が定められているだけで(9%~14%など)、明確に何%かは審査後まで分からないという場合があります。
お金を借りるときに多くの人が調べるのが各金融機関の金利ですが、このような表示のされ方では比較するときも困ってしまうでしょう。たとえば、Aという会社は9%~15%で、Bとの会社は6%~10%のような場合です。
このように、金利の上限はAの方が高いが、下限はBの方が低くお得そうな場合には、一般的に適用年率の上限で選ぶのが妥当だと言われています。
なぜなら、初めて借り入れする場合、特に消費者金融においては、最大の金利が適用される可能性が高いためです。
もちろん、確実に低い金利が適用されると分かっている場合には、この限りではありません。
金利の決まり方
借り入れする際の金利は、どのように決まるのでしょうか。金利の決まる要因について解説します。
利用限度額をもとに決まる
一般的には、融資金額が増えるほど金利は下がります。逆に融資金額が減ると金利は上がることになります。
そのため、借り入れする際には、複数の金融機関にまたがって借りるのではなく、可能な限り一つの金融機関で必要な分を借ります。そうすることで、複数の金融機関に分けて借りるよりもお得になります。
消費者金融か銀行かによっても違う
金利は、金融機関によっても異なります。分かりやすく言い換えるなら、消費者金融と銀行では、金利の水準が異なるということです。
消費者金融の場合、カードローンの金利は銀行に比べて高めです。
しかし、即日融資が可能など審査期間が短く、利用額の範囲内なら何度でもATMで気軽に出し入れができる、休日でも融資が可能など、利便性が高いことが売りです。
対する銀行のカードローンは、金利が低く融資の上限も高めに設定されています。しかし、審査に時間がかかり提携先のATMの数で消費者金融には劣るとされています。
これらは全体的な話ですので、当然消費者金融の中にもスピード融資が不可能の場合や、銀行の中にも即日融資が可能な場合もあります。
それぞれのメリットとデメリットを理解した上で活用すると良いでしょう。
スコアリングと属性システム
カードローンの審査は、スコアリングという方法で行われます。簡単に言えば、申し込み者に対し、さまざまな項目で点数をつける制度です。
金融業者は、スコアリングをコンピューターにより自動化していることから、審査の短期化を図っています。このスコアリングですが、金利を決める際にも活用されています。
項目としては、以下のようなものがあります。
- 個人信用情報
- 勤務先
- 勤続年数
- 年収
- 持ち家
- 家族と同居か
金利を下げるための工夫とは
金利を下げる工夫は存在します。少しでも金利が低く、良い条件で借りるための工夫について解説します。
不要なキャッシングや借入は削る
クレジットカードのキャッシング枠は便利ですが、金融業者から借り入れを行う場合には思いがけず足を引っ張ることもあります。具体的には、総量規制の問題です。
総量規制とは、借入額は年収の3分の1以下に収めなくてはならないという決まりのことです。
金融機関での借り入れや、クレジットカードでのキャッシング枠は、この総量規制の適用範囲となっています。
ですから、クレジットカードでのキャッシング枠を多く設定すればするほど、借入額の上限は減少していくのです。
また、総量規制により法的に借入可能額が低い人の場合、金利は高めに設定される可能性があります。
もちろん、他の借り入れなどがあっても総量規制により新たな借り入れの上限は減ります。そのため、不要なキャッシング枠や借り入れは、早急になくす方が借り入れの上限は増加するのです。
クレジットヒストリーを積む
クレジットヒストリーとは、カードローンの利用実績のことです。
ある金融機関を利用するときに、以前にその会社のカードローンを利用したことのある(当然返済遅れや自己破産などがないことは前提条件です)場合、次回以降金利が優遇されるなど、お得になる可能性が高くなります。
今後もカードローンを利用することを考えているのであれば、自分が利用し続ける金融機関を決め、クレジットヒストリーを積むと良い待遇で利用できるでしょう。
まとめ
カードローンの金利の決まり方や、金利を比較する上でのポイントについて解説しました。カードローンの金利は、業者や融資額によって異なります。
あまり低金利にこだわると、他の特典やサービスの質が落ちる場合がありますので、低金利にばかりこだわることは、必ずしもプラスになりません。
金利を下げるためのテクニックや、良い条件で今後借り入れが可能になるよう、できる工夫は行っておくと、将来得をするかもしれません。